診査診断空間をデザインする
患者さんの口腔状態をより詳しく把握する為に、CT撮影装置を導入する歯科医院が増えています。
そんな時代に求められるX線室、そしてCT撮影装置とはー。
タカラベルモントはCT・パノラマ撮影装置としての機能はもちろん、使用頻度の高いデンタル撮影装置との共存を考慮した省スペース設計、
そしてスタッフ動線と患者さんの導入や位置付けをスムーズに行う為の機能をBEL-Xに与え、これからのX線診断の空間をデザインします。
特長・機能
高画質なCT・パノラマ撮影をゆとりある空間で
広い作業空間を実現
デンタル撮影時の作業性を向上
チンレストは必要に応じて左右にたたむことができます。
デンタル撮影時の患者さんの導入がしやすくなるだけでなく、撮影位置付けの際の作業空間が広くなります。また、撮影装置の圧迫感を軽減でき、安心感の創出にもつながります。
車椅子の患者さんにも配慮した空間づくり
X線管部・センサー部が移動し、ヘッド(チンレスト)が高さ850mmまで下がることで、車椅子の患者さんの導入がスムーズに行えます。
レントゲン室を多彩にレイアウト
省スペースデザイン
狭くなりがちなレントゲン室にスマートフィット。変形するセンサー部とコーナー配置が可能なベース形状が、設置性と利便性を高めます。
デンタル撮影装置との2台設置においても、使いやすい動線を実現します。
コーナーを有効活用してデンタルX線撮影装置と2台設置したイメージ
※但し、入り口の場所など条件によって最低設置寸法(1,500mm×1,500mm)を実現できない場合があります。
高品質なCT・パノラマ画像を2つの位置付け技術で
患者さんを適切な撮影姿勢へ誘導する視線マーカー
パノラマ撮影の位置付けの際、患者さんが事前に顎を引いた姿勢になる「視線マーカー」という目印を搭載しました。
12度の傾斜をつけたバイトピースを、くわえた状態で視線マーカーを見ていただくことにより、自然にフランクフルト平面が水平に近づくという工夫をしています。
タッチパネル画面の映像を見ながら、容易に位置付けできる2方向カメラスカウト
タッチパネルでの画面操作と連動して、撮影装置が位置を合わせるので、患者さんは動く必要がありません。
またカメラスカウトに加え、2方向のレントゲンスカウト撮影で、撮影位置を設定することもできます。
位置付け時、患者さんの正面と側面に備え付けられたカメラで、2方向からの顔貌撮影を行います。
その画像はタッチパネル画面に表示され、ダイレクトな操作で撮影位置や撮影範囲の設定を行うことができます。
さらに、位置決め時のスカウト撮影画像は撮影画像と共に記録されます。
CTやパノラマ撮影に関わるスタッフの初期教育への活用や、撮影時位置付けの再現性向上にも役立てることができます。
90°アイコンタクト
患者さんとのコミュニケーションがとりやすい90°のアイコンタクトポジション。
自然な対話が可能になり、緊張や不安を和らげます。
鮮明なセファロ画像を ワンショット撮影で
セファロ撮影エリアを事前に確認できるカメラスカウト機能
位置付け時、X線管部に取り付けられたカメラ画像から、撮影範囲をタッチパネルで確認できます。
左右アーム選択可能
患者さん、スタッフの動線を最適化。
レントゲン室のレイアウトに合わせて、右アームまたは左アームの選択が可能です。
高精細なCT撮影を
最短6.7秒、通常12秒で高画質CT撮影を実現
短時間での撮影は、被曝量を抑えることにつながり、患者さんの負担を軽減することができます。
BEL-Xでは、すべての撮影モードで12秒、さらに高速モードでは6.7秒の短時間撮影が行え、患者さんが動く事で起こるアーチファクトの軽減が期待できます。
選べる2つのスカウト撮影
カメラスカウト
正面・側面のカメラ映像でFOV位置を設定します。
レントゲンスカウト
CT撮影の前に、X線予備撮影(レントゲンスカウト)を行い、 撮影された正面・側面のレントゲン画像を使用して、FOV位置を設定します。
最小ボクセルサイズ80μmでの高精細撮影 ※フリーモードで Φ40mm×H40mm 選択時
撮影範囲を予めプリセットした撮影モードに加え、撮影範囲を5mm単位で可変可能なフリーモードを搭載しています。
照射野を絞る事で、最小ボクセルサイズ80μmの高精細画像が取得できます。
ボクセルサイズとは?
ピクセルは、2D画像を構成する最小単位の正方形を意味するのに対して、ボクセルは3D画像における最小単位の立方体を意味します。
ボクセルサイズが小さいほど理論上、より高精細な画像になります。
多様なFOVサイズに対応
数歯に限定した小さなサイズから、全顎と顎関節を含む大きなサイズまで、用途に合わせた多様なFOVサイズの撮影を行うことができます。
画素値を補正CT値として活かす
CT値が既知の基準ファントムを用いて補正を行います。CT画像で顎骨の形状や構造を見るだけでなく、任意領域のCT値を表示、またCT値を色付け表示することで顎骨の硬い・軟らかいを視覚的に確認することができます。
高機能なパノラマ撮影を
鮮明なパノラマ撮影
患者さんの位置付けによる撮り直しのリスクを幅広いフォーカス域を備えることで軽減。
3Dオートフォーカス技術により27mmのフォーカス域から歯列全体にピントの合ったパノラマ画像を簡単に取得できます。
パノラマ画像がボケる理由
患者さんごとに形態が異なる歯列弓を、焦点が合う限られた断層域に正確に合わせるためのノウハウが求められます。
3Dオートフォーカス技術でのフォーカス域
フォーカス域27mmの断層情報により歯列弓形態の個人差や位置付け時のズレにも柔軟に対応し、歯列全体にピントの合った画像が得られます。
3Dオートフォーカスとは?
27mmのフォーカス域内のパノラマ画像を1mm間隔で取得。各パノラマ画像を小さいセルに分割し、その中で最もピントの合った画像だけを自動抽出して、歯列全体にピントが合った1枚のパノラマ画像を再構成します。
高精度距離計測
3D空間上の座標情報に基づき構築された3Dモデルから、平面上で指定された2点間を立体的に計測。
精度の高い距離計測が可能になりました。
パノラマ画像で距離計測が正確でない理由
2D上の距離計測は、歯牙の傾きを考慮した正確な距離計測が不可能でした。
パノラマ3D情報による計測
3Dオートフォーカス技術によるパノラマ3D情報があるため、精度の高い距離計測が可能です。
デンタル画像への切り出し
パノラマ画像からそのままデンタル画像(10枚法、14枚法)への切り出しが可能です。
14枚法によるデンタル撮影テンプレート例
※1回の撮影において複数の診療区分を併せて算出することはできません。
TMJ撮影
TMJ4分割撮影が可能です。
部分パノラマ撮影
撮影エリアを限定する部分パノラマ撮影が可能です。
嘔吐反射等でデンタル撮影等が困難な場合に、代替撮影法として活用いただけます。
鮮明なセファロ画像を
0.5秒のワンショット撮影
最大管電圧100kV(最大管電流9mA)、0.5秒のワンショット撮影で、ブレによる影響を抑えた鮮明な画像が取得できます。
セファロ再構成
撮影後必要な時に、軟組織を強調、硬組織を強調した画像への再構成が可能です。
撮影モード(LA・PA・手根骨)ごとに、デフォルト設定できます。
撮影モード
LA撮影モード
六切りサイズ(W254×H203mm)より一回り大きい、最大W300×H250mmを含む3つの撮影エリアから選択できます。
撮影モード
PA撮影モード
手根骨撮影モード
シンプルで使いやすいビューアソフト
CT画像専用ビューアーソフト「X-i3D(クロスアイスリーディ)」の特長
診断目的に合わせた多彩なレイアウト表示、各種計測及び描画機能、インプラントライブラリー、コミュニケーションツールを備えています。
ボリュームレンダリング
3Dボリュームレンダリング画像から関心領域をダブルクリックすることで、アキシャル、コロナル、サジタルのスライス面が連動して移動します。
従来のMPRレイアウトへの変更も容易です。
3Dパノラマ
ワンクリックで3Dパノラマを表示することができます。
今までのパノラマレントゲン画像による患者説明に近い感覚で使えるとご評価いただいている機能です。
下顎管、インプラント体描画機能
簡単なステップで下顎管の描画、及びインプラント体の配置が可能です。
フュージョン機能
CT画像上に、イントラオーラルスキャナーで撮影したモデルを、ガイドに従って簡単なステップで配置する事ができます。
エアウェイ(気道)の表示
2クリックで気道領域を抽出。
任意の位置での体積や断面積の表示が可能です。
様々な機器やシステムからの患者情報を一元管理
MyGateの特長
様々な機器やシステムからの患者情報を一元管理する患者情報統合システムです。
撮影のオーダーから画像取り込み、患者説明から印刷まで、スムーズに行うことができます。
各種フィルター、描画、注釈機能
画像処理や距離計測、テキスト・矩形の配置に加え、フリーハンドでの描画も可能です。
テキストは定型文としてプリセットもできます。
画像閲覧(パノラマ、デンタル、口腔内カメラ他)、レイアウト表示
パノラマ、デンタル、口腔内カメラなどの画像をあらかじめ選択したレイアウトで表示することができます。
レポート作成機能
患者さんへの説明資料や、保険診療の提供文書の作成ができます。
患者情報や撮影情報、医院情報またメッセージの配置も可能です。
メッセージはあらかじめ登録したプリセットから入力することもできます。
X perio 歯周病検査入力機能[オプション]
歯周病検査の入力から患者説明、提供文書作成までを行えるオプション機能です。
デンタルフラッシュ 患者説明[オプション]
患者さんとの信頼関係を築く、カウンセリング用の3Dアニメーション・ソフトウェアです。
提供文書の印刷までのフローを、スムーズかつ効果的に
MyGate オプション機能「 X perio(クロスペリオ) 」の特長
歯周病検査の記録やプレゼンテーションを行う事ができる追加可能なオプション機能です。
※本機能は、『MyGate』のオプション機能です。 ※本機能単体での販売はいたしません。
デンタルチャート作成
歯牙の種類や病状、補綴物などの口腔内の情報を登録する事ができます。
カリエスや補綴物は、近心遠心、唇側(頬側)、舌側(口蓋側)の指定も可能です。
歯周病検査入力
検査用紙のレイアウトを踏襲したデザイン。
ポケット検査中に出血を入力するなど、画面を切り替えることなく、すべての検査項目を自由に入力できます。
患者説明
検査結果をわかりやすいイラストで表示。
今回・前回・前々回の統計情報とレーダーチャートで経過を確認でき、患者さんのモチベーションの向上・維持に役立ちます。タッチペンで自由に説明を描き込むことができ、説明した内容をそのままMyGateで保存/閲覧することができます。
提供文書印刷
検査結果や患者説明に用いた画面を、そのまま1枚のレポートにまとめ、保険請求に必要な提供文書として印刷できます。
仕様
装置仕様
項目 | 内容 |
---|---|
管電圧 | 60~100㎸(1㎸ステップ) |
管電流 | 2~12㎃(1㎃ステップ) |
総ろ過 | 3.05㎜Al当量(≧2.5㎜Al当量) |
電源条件 | 定格電圧:AC100V 周波数:50/60㎐ 電源入力:12A(t>1秒) 14A(t≦1秒) |
使用環境条件 | 周囲温度:10~30℃ 相対温度:30~75%(ただし結露なきこと) 気圧:700~1060hpa |
質量 | 250kg(セファロ無)/327kg(セファロ付) |
撮影仕様:パノラマ
項目 | 内容 |
---|---|
撮影軌道 | 成人標準・成人直交・小児標準・小児直交 |
撮影部位 | 全顎の他、左顎・前歯・右顎 |
照射時間 | 12秒(小児 11秒) |
撮影仕様:TMJ
項目 | 内容 |
---|---|
撮影軌道 | 成人、小児 |
照射時間 | 往路:4秒、復路:4秒 |
撮影仕様:CT
項目 | 内容 |
---|---|
撮影種別 | 全顎(標準)、全顎(速度優先)、全顎(画質優先)、上下顎、 小照射野(標準)、小照射野(画質優先)、大照射野、フリー |
FOV | Φ40×H40㎜(フリー)~Φ95×H85㎜(全顎) Φ160×H75㎜(大照射野) |
ボクセルサイズ | 80~300㎛ |
照射時間 | 12秒(標準)、6.7秒(速度優先)、18秒(画質優先) |
撮影仕様:セファロ
項目 | 内容 |
---|---|
撮影部位 | 側面(LA)、正面(PA)、手根骨 |
撮影範囲 | W200×H250㎜ 〜 W300×H250㎜ |
撮影時間 | 0.5秒 |
薬事情報
販売名 | 一般的名称 | 医療機器認証番号 | クラス 分類 |
特定 保守 |
設置 管理 |
製造販売元 |
---|---|---|---|---|---|---|
ベルクロス BEL-X |
デジタル式歯科用パノラマ・断層撮影X線診断装置(アーム型X線CT診断装置) | 230AGBZX00055000 | 管理 | 該当 | 該当 | タカラメディカル株式会社 |
製造販売元
タカラメディカル株式会社
〒661-0962 兵庫県尼崎市額田町5-15